レザークラフト初心者が作る 革製ブックカバー A5判

はじめに

今回はレザークラフトにてブックカバーを作成したいと思います。

前回のスマートフォンケース作成では、おおまかに「裁断」、「研磨」、「接着」の工程でしたが、今回は「縫製」の工程を加えて作成したいと思います。

工程について

今回は以下の工程で作成を進めたいと思います。

  1. 型紙作成
  2. 裁断
  3. トコ・コバ処理
  4. 接着
  5. 縫製
  6. 仕上げ

1. 型紙作成

今回のブックカバーは「A5判」用を作成したいと思っています。

「A5判」のサイズは 148mm×210mm になります。

型紙は「本体」、「ポケット部」、「折り返し挿入部」の3つを作成します。
各型紙のサイズは以下の大きさとします。

  • 本体・・・・・・・・431mm×230mm
  • ポケット部・・・・・105mm×230mm
  • 折り返し挿入部・・・ 50mm ×230mm

本体の片端は折り返して使うため、本体の端から100mmを斜めに裁断します。

以上が今回作成した型紙になります。

2. 裁断

作成した型紙をもとに革の裁断を行います。

1.でお伝えした寸法で作成予定でしたが、購入した革の大きさの関係上、本体の431mmを確保できなかったため、420mmに変更しました。
また、折り返し用の斜めに切る部分も本体の端から89mmの位置からになっています。

多少の変更はありましたが、裁断自体は曲線がないため比較的簡単に行えました。

 

3. トコ・コバ処理

次の工程に向けてトコ・コバの処理を行います。

ポケット部と折り返し挿入部のコバは接着・縫合後では処理しにくくなるため、この段階である程度の処理を行います。

 

4. 接着

各パーツを接着します。

接着部の端から5mm内に薄く接着剤を延ばしました。

圧着して乾燥を待ちます。

5. 縫製

初の作業の縫製です。

まずはステッチンググルーバーで溝掘りを行います。
今回は端から5mmの位置を掘りたいと思います。

一通り掘り終わりました。
革を貼り合わせた部分との段差で少し線が曲がってしまいました。
1枚の部分に端切れ革を当て、段差をなくしてから行えば良かったです。

続いては菱目打ちで縫い穴をあけます。
2本目と4本目の菱目打ち(2mmピッチ)を使用しています。

また、かなりの音が出るため、時間帯の配慮やゴム板の下にクッション性の高いものを敷くなどの対応が必要ですね。

 

初っ端から内側に入ってしまったため、最後の間隔が微妙になってしまいました。
その他は及第点だと思ってます。

次はいよいよ針と糸を使用した縫製になります。

針は長さ約50mmの細針を使用しています。
糸は縫いたい長さの3~4倍用意するため、ブックカバーの外周1周 約120cm×4 = 480 で500cm分を用意しました。

糸通し

  • 糸はまず針穴に通して10cm程度引き出します。
  • 次に引き出した側の糸を捻って緩ませ、中心を通します。
  • それを2回行い、長い側と短い側の順に引っ張りそれぞれを絡ませることで固定します。

 

縫い始め

  • 縫い始めたい場所から一隣の穴に針を通し、両針からの糸が半分になるように調整します。
  • 縫い進めたい方向から一つ戻るように縫ってから進行方向に縫い始めます。

縫い方

  • 縫う順番や糸を締める強さを一定にすることで縫い目が均一になります。

 

3時間程ひたすら縫い進めました。
5mの糸を用意したため、最初は約2.5m分の糸を通すことになってしまいました。

6. 仕上げ

  • 縫い目をハンマーで慣らす
  • コバの処理
  • 本体を磨く
  • 折り目をつける

  

以上でブックカバーの完成です。

おわりに

今回はブックカバーの作成についてお伝えしました。
縫製作業は初めてで溝堀りや菱目打ちで多少のミスはありましたが、最終的にはまずまずの物が作れました。
また新たなものを作った際にはお伝えできればと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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